2022年2月6日、ノルディックスキー・ジャンプ個人ノーマルヒル決勝で、北京オリンピック日本勢初の金メダルを獲得した小林陵侑選手。
不利な追い風の中、飛びすぎとまで言われるジャンプ力が出せる理由はなぜなのか。
小林陵侑選手の経歴についてもまとめました。
小林陵侑飛びすぎで転倒?なぜジャンプ力が凄い?
小林陵侑選手が金メダルを獲得したノーマルヒル決勝では、好調と思われた天候が、有利な向かい風から不利な追い風に変わり、多くの選手が苦労しました。
そんな中、小林陵侑選手だけは別格。
力強い踏切から飛距離を伸ばし、2位のP・プレブツ選手と6.2点、飛距離にすると約3メートルもの差をつけました。
不利な状況化でも実力をしっかり発揮できる小林陵侑選手の異次元のジャンプ力の要因は何なのか??
ポイント
2018年のW杯3戦目でも、不利な条件をものともせずぶっ飛んだのが小林陵侑選手。
飛びすぎると何が起こるかというと、着地エリアの斜面がなくなり転倒リスクが高まってしまいます。
そのため、W杯ではコーチ判断でスタート位置を2段階下げましたがまるで意味もなく(笑)これ以上飛んだら転倒して危険!と言われるヒルサイズ142メートルをあっさりと超えてしまいました!
小林陵侑選手のジャンプフォームなどを確認すると、その秘訣は膝の使い方にあるようです!
踏切の時膝の位置が動くと、ジャンプの瞬間下半身の力が十分に使えなくなり、飛距離が伸びにくくなります。
これを「スリップ現象」と呼ぶのですが、小林陵侑選手はよくこのスリップをしていましたが、師匠である葛西憲明さんからアドバイスを受けながら、その癖を素直に修正し、理想のジャンプを習得できたんですね!
それを表したのが「トライアルを飛ばない」選択をする「ノリさん戦法」!
メモ
トライアルとは?…ジャンプ台の特徴や、自分の状態確認のために、本番直前に1回のみ飛ぶことを認められたジャンプのことです。
葛西紀明さんは、集中力を本番にとっておくためや、膝への負担を軽減するためにトライアルを飛ばない選択をされていたのですが、これが小林陵侑選手が話した「ノリさん戦法」です(笑)
本番と変わらない集中力や体力が必要なトライアルジャンプ。
トライアルを飛ばないことで、自分のコンディションをじっかり確認できている選手にとってはプラス要因にもなります。
小林陵侑選手の異次元のジャンプ力の要因は、こういった自分の弱点に向き合える素直さと努力、自己分析力の凄さかもしれませんね!
ちなみに…
表彰台での喜びのジャンプも、「飛びすぎ!」と話題になっていましたね(笑)
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小林陵侑の経歴(成績)は?
小林陵侑(こばやし・りょうゆう)
【誕生日】1996年11月8日
【出身地】岩手県八幡平市
【身長】174㎝
【出身校】森岡中央高等学校
【兄弟】兄…小林潤志郎 姉…小林諭果 弟…小林龍尚
【オリンピック成績】
2018年…平昌大会ー個人ノーマルヒル7位 個人ラージヒル10位 団体6位
2022年…北京大会ー個人ノーマルヒル1位
【ノルディック世界選手権成績】
2017年…団体7位
2019年…団体3位 混合団体5位 個人ラージヒル4位 個人ノーマルヒル14位
【ワールドカップ個人総合成績】
2015年/16年…42位
2017年/18年…24位
2018年/19年…1位
2019年/20年…3位
2020年/21年…4位
葛西紀明さんは小林陵侑選手の師匠!ノーマルヒル金メダル獲得の時は、葛西紀明さんがだれよりも喜んでらっしゃいましたね!関係性の良さが凄く伝わってきました。
今回の北京オリンピック「ノルディックスキージャンプ混合団体」で、スーツ規定違反とされ失格となった高梨沙羅選手をハグし、自分を責めないで欲しいと声をかける優しさでも話題になった小林陵侑選手。
2人は同い年で、切磋琢磨してきた仲よしでもあり、他選手より思うところも沢山あったように思います。
チームの絆、お二人の絆を感じ感動しました。
まとめ
今回異次元の勝負強さで各方面から注目をあびている小林陵侑選手。
ノーマルヒルでの金メダルに続き、得意とするラージヒルで、どのような大ジャンプを見せてくださるのか、予選9位からの巻き返しが非常に楽しみです!!
あとは、小林陵侑選手が大いに(笑)よろこんでいらっしゃった、小島瑠璃子さんから応援コメントも密かに楽しみです(笑)